京仏壇京仏具の伝統を守る

2017年01月04日

真宗本廟細部意匠 桁隠(けたかくし)

 東本願寺さんの阿弥陀堂、御影堂、山門、鐘楼堂の建造物等、細部に普遍的な様式美があります。

 呉善花(お・そんふぁ)さんの「日本の美風」から引用させてもらうならば「形式美のなかにある自然のリズム」、ご本山の細部意匠にはそんな美意識が伝わってきます。

 桁隠(けたかくし)は懸魚(げぎょ)ともいい屋根の桁を隠す部材です。斜めの位置に取り付けられバランスを保つのが難しいようです。斜面から垂れ下がっても下半分では水平を保ち、きちんと左右が対称になっています。

 ハート型でくり抜かれた猪目(いのめ)、内巻きの蕨手(わらびて)など、原則的な線様が宗派に根ざした様式として守り続けられています。

桁隠

 左が、日本人が美を感じる左右対称、垂直水平の桁隠。斜面から垂れ下がっても下半分では水平を保ち、きちんと左右が対称になっています。
 中央にハート型でくり抜かれた猪目(いのめ)、内巻きの蕨手(わらびて)が礼儀正しく配置されてます。

 右は、垂直水平が保たれていない桁隠。最初はそれほど気付くことがなくてもだんだんと違和感を感じます。以外とよく見かけます。


1-桁隠(けたかくし)

2-桁隠(けたかくし)
 写真は御影堂門北側の桁隠です。修復後にその細部意匠が一層鮮明になりました。
 複数の建造物、さらには私たちが作るお仏具にも原則的な線様として使われ、宗派に根ざした様式として守り続けられています。

 やっぱり日本人はこういう厳格な細部意匠によって心が和み、穏やかな気持ちになれます。
 私たちが作る仏具も、この伝統美を守り続けることで、永代心から手を合わせてもらえるお荘厳を完成することができます。

 細部の意匠を守り、受け継いでいくことも私たちの大切な役割のひとつです。


 *2012年のブログをリニューアルしました。


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2016年12月06日

小学生が伝統の金箔押し体験

 小学生が日本の伝統技術「金箔押し」の体験、155回目のプレスリリースです。
 今回の工房体験は私は参加できませんが、スタッフが充分に思いを伝えてくれます。
 優れた日本の伝統技術、その研ぎ澄まされた感性を児童に伝えたい。そしていつかは世界の子どもたちにも小堀 京仏具工房に来ていただいて、日本の伝統技術の良さを感じてもらいたい。
 そんな思いをお伝えしたいと、草の根ながらもこんな文化支援活動を続けています。


〜 ものを見る目を養い、仕事の意義を感じてもらう 〜

1-161208小学生金箔押し体験

2-161208小学生金箔押し体験

3-161208小学生金箔押し体験

 京仏壇京仏具「小堀」(京都市下京区)は、同社工房(京都市山科区)地域内の京都市立百々(どど)小学校(校長:深尾清美先生)の総合的な学習の時間で、児童に京仏具工房の見学と金箔押しの体験を通して日本の伝統技術の良さを感じてもらいます。

 児童に京都の伝統産業である「仏壇仏具」を身近に感じてもらおうと2004年から始めた活動で今回が14回目です。5年生4クラス113人の児童が、校章をデザインした文鎮を地元の清水焼でつくり、同社工房資料館で金箔を貼ります。
 12月5日(月)に仏壇仏具製作工程の「木地(きじ)」「うるし塗り」「金箔」「組立」の4工程の製作現場を見学。職人さんへの質問や材料・道具にも触れてもらい、日本の伝統技術の良さを感じてもらいました。
 また、カンナを使う体験で、いのちある材料を大切に使い、ていねいに仏具作りをする職人さんの思いを感じてもらいました。金箔体験は、12月14日(水)に、「1組9:00〜10:00」「2組10:15〜11:15」「3組13:30〜14:30」「4組14:45〜15:45」のクラス単位で進めます。
 現代では、モノの見極めを表示ラベルに頼りがちです。しかしラベルの頼りすぎは見極める力を退化させます。安全を保証する食品はやむをえないにしろ、工芸品の見極めには少しばかりの不便さを残すことも大切です。児童が30分の金箔体験をするだけで金箔をしっかり見てくれるようになり、モノを見る目を養うきっかけになります。
 質疑の後のプレゼンテーションでは、小堀の社会貢献活動やお仏壇お仏具が生きる力をも感じてもらうことがあるという、小堀進社長の体験を音と映像でまとめた「お仏壇ハッピーエンド物語」を観てもらいます。
 そして、「今、私たちは何のためにこの仕事をしているのか」、そんな私たちの使命を職人さんやスタッフから子どもたちへのメッセージとしてお伝えします。
 小堀進社長は、「使用済みろうそく寄贈の社会貢献活動で他を思いやる心」「伝統技術の良さと働くことの意義や感謝の心」を感じてもらいたいと、児童に思いをよせます。


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2016年08月02日

夏休みこども工房見学体験

 山科醍醐こどものひろばさんの工房見学会でした。

1-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん

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3-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん
 いつの間にか、孫より幼い子どもたちが工房に来てくれます。それだけこちらが年をとったということなんですね。

 夏休みに小学校2年生の子らが日本の伝統技術に目を向けてくれる。一生けんめいノートに書いてくれる。最愛の孫と接する思いです。可愛くて可愛くて、自然と工房に笑顔が広まります。


4-1-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん

4-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん

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 見学の後は、金箔押しの体験です。仏具づくりで余った材木に穴を空けただけのペン立てです。皆さんの笑顔を思う浮かべてスタッフがマスキングテープを貼って用意しておいたペン立て…

 好きなカタチのペン立て一つ取ってください。捨てられるいのちある材木があなたに選んでもらい再び蘇ります。私も自分用にひとつ金箔を貼りました。



6-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん

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 私たちの理念を伝える「お仏壇ハッピーエンド物語」です。漢字はむつかしかったかな?それでも最後まで集中してお話をきいてくれてありがとうございました。

  『仕事って、人のお役にたつってこと。
  私たちには、どんなふうにお役に立つのか想像できます。
  想像(イマジン)すれば・・・
  目の前のしんどいことなんて
  どうってことなくなるんです!』
  音楽は大好きなジョン・レノンのイマジンです。



8-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん

9-160802山科醍醐こどものひろばのみなさん
 仏具資料館に展示の仏具をノートにスケッチを描く、感じたことを書く…。幼い子がひとつの仏具をこれほど真剣に見つめてくれる姿に心うたれ、嬉しくなります。

 幼い子への伝え方はむつかしい。材料や道具に触れ、木やうるしの匂いを感じながら制作工程を見てもらえば、言葉より充分に伝えることができます。

 子どもたちに日本の伝統技術を身近に見てもらい、良さを感じてもらう工夫を続ける。技術の伝承のきっかけになればと願い小堀京仏具工房の見学をお誘いしています。




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2016年06月11日

技術を伝承する

0-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 京大病院でブログを書いてます。一昨日、京都伝統工芸大学校「木彫刻専攻」の学生さんたちが小堀京仏具工房にきてくれました。



1-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 最初に「技術の伝承」のプレゼンです。若い人たちが日本の伝統技術を学んでくれる姿を見ると応援したくなります。



2-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 記念写真のあと、二つのグループに分かれて見学です。



3-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 自然乾燥中の材木に「これは何の木でしょうか?」、さすがです。「マツ!」、イッパツ回答でした。



4-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 木地の部屋では、職人さんの製作図面となる「杖(つえ)」を手にしてもらい、道具の説明をします。



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 うるし塗りの部屋です。お父さんから受け継いで熱心に技を磨く若い塗師を応援したくなります。



6-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 金箔の部屋です。接着剤に使ううるしの扱いかげんで質が決まります。毎朝、気温湿度になじむうるしを調合する作業から仕事が始まります。



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8-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 体験で貼る杯(さかずき)はプラスチックのかんたんなものですが、使ってもらう金箔は国宝迎賓館と同じものです。“国宝と同じ金箔の杯になるんですよ”(笑)

 体験では30分で1コの杯に金箔を貼りますが、職人さんは30分で30コ貼るんですよ。みなさんオドロキます。



9-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学

10-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学

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 仏具資料館に展示の道具や逸品を自由に見てもらい傍にいるスタッフとの質疑応答です。

 やはり木彫を熱心に見てくれましたが、中でも皆が興味を持ったのが「尾長山雀」の彫刻です。

 昭和28年謹刻の仏壇正面に付く前狭間(まえざま)の彫です。一本の木から彫り出された雀は今にも飛んでいきそうな躍動感があります。



 当社には男性女性の若い2名の同校卒業生が活躍してくれています。

 男性は仏具の仕立て(組み立て)を担当してくれているのですが、技術を習得する意識が高く、終業後に木地の部屋の職人さんに自ら指導をしてもらっています。

 女性は本店で店頭接客や外商を担当してくれています。たいへん気が付く人で、相手が困っていること、求めていることを瞬時に理解する力には頭が下がります。

 終わりにお二人からあいさつをしてもらいました。将来を期待する若いお二人には、さらに当社での活躍をよろしくお願いします。


 伝統技術を学ぶ学生さんや当社で活躍してくれている若い社員の皆さんには優れた日本の技術を受け継いでもらいたいのですが、そのためには一定量の安定した需要が必要です。

 最近、海外へ行くことがお多くなったのですが、海外の人には日本の伝統技術の良さが見えているのに日本人には見えない、見ようとしない…、そんな場面に遭遇することがあります。

 他国にはない「日本独自の四季の巡り合わせ」や「仏教渡来以前からある草木国土悉皆成仏の自然観」の中から感性豊かに育った伝統技術です。そこに海外の人が目を向けてくれることを心強く感じます。

 日本の伝統技術が世界の歴史的建造物や文化遺産の修復に使われるようになれば素晴らしいことです。そんな方向へ向かう「コーズ・マーケティング」を実践したいと考えているところです。



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2015年12月31日

お内仏お手入れ

1-151231お内仏お手入れ

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 大晦日の今日、恒例のわが家の御本尊お身拭いとお内仏のお手入れ…、唯一私が担当する年末行事です。

 1978年謹製、1981年12月自宅新築時に購入した新様式のお仏壇です。伝統技術の素晴らしさに唸ってしまいます。

 ほど良い光沢が上品な溜め…
 堅牢で深みのあるためうるし塗り…
 寸分の狂いもない檜材を使った木地…

 40年近く経った今もなお、手入れの度に良さを発見する。不思議なくらいです。

 うるし表面をわずかな水分を含んだ布で磨くと完成した当時の色艶が蘇る。
 金粉表面の埃をやわらかい布でぬぐうと溜めがすっきりと現れる。

 当時、完璧な仕事にひたすらいそしんだ今は亡き伝統技術者を思い出します。

 その道40年という卓越の技術者であっても、皆が「まだまだ修行」「一生勉強」と言います。

 お寺で精神修行をするかのよう、究極の学ぶ姿勢が魅力ある逸品を遺してくれました。

 日本の優れた伝統技術が一般市場に流通しにくくなり残念なことです。

 しかし、世界に目を広めると 日本の文化、高度な伝統技術を見ようとする人、興味を持つ人がいます。草の根ですが道を切り開いていきたいと思います。



4-151231お内仏お手入れ
 汚れがひどく念入りに磨いた仏具が「土香炉」と「香盒」…、まるで新品のようです。浄らかに元旦の朝を迎えられそうです。


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2015年11月09日

京仏具とディズニー-2

6-150327素材を生かす職人技

 常々私が申し上げていることです。ブログにも何回か書いています。

 「京仏具」は「ディズニー」と同じです。

 ディズニーは細部にまでこだわり、見えないところにまで手が入れてあります。

 シンデレラ城の窓は上に行くほど少しずつ小さくなっている。馬の杭は徹底して磨かれている。

 足が悪かったルーズベルト大統領の蝋人形には、ズボンの下に足を保護する器具が着いています。

 誰も気づかないと思うのですが…

 ところが10人中1人位、ズボンめくり上げて見ようとする人がいます。足を保護する器具が着いているのを発見して驚き感動するのです。

 ディズニーには行く度にこういった細部の発見があることでリピーターを増やしてるそうです。

 ディズニーの3分の2がリピーター、生涯顧客化を実現しています。


 私たちが作る仏壇仏具…、その良さを発見してもらうのは納入後です。

 “そんな見えにくいところに手を入れるなんてコストのムダ!”という人もいます。

 もちろんそういう考え方もあるでしょう。しかし、日本人は細部への関心が極めて強い遺伝子を持っているのです。

 呉善花さんがおっしゃってます。最近の遺伝子研究によると、神経の細かさに対応する遺伝子はアメリカ白人が60数パーセントに対し日本人が90数パーセント保有。
 

 仏壇仏具を納入して10年後、法要のお手入れをされているときに…

 “こんな見えにくいところまで塗ってある!”
 “こんな隅にもきれいに金箔が押してある!”

 と見つけてもらえることがあります。ディズニーのオドロキと同じです。

 感動すると誰かに言いたくなる。そして、口コミが広がるのです。


 納入して5年後、10年後、20年後…、

 「不良」の発覚ではなく「良」の発見! が繰り返される。

 物事に対する細やかな視線をもっている日本人は、必ず発見してくれる。

 京仏具小堀が考える独自の高品質とは何か?

 その一つが見えにくいところにこだわるということです。

 いのちある材料でできたお仏具に手を合わす人々が、時には生きる力を感じてもらえることがある。

 木地師は、「木に生がある」といいます。くせのある木、あばれる木…、鋭い感覚で木の性格を見抜いて適材適所に使い分けます。乾燥中の木が、まるであかちゃんのようなきれいな肌の仏具に生まれ変わります。

 塗師もまた「うるしは生きている」といいます。湿度や温度で、ゆっくり乾いていたうるしが急に早く乾いたりします。まるでうるしを扱う塗師の技量を試しているかのようです。


151110ディズニー七つの法則

 ディズニーではすべての従業員(キャスト)が、「顧客担当」と書いた名刺を持っている。

 この名刺が欲しく、関東出張の際に名刺交換をしにディズニーへ行きました。20年位前のことだったと思います。

 お願いすると責任者が出てきてくれました。

 いよいよ名刺交換…

 ところが、「顧客担当」とは書かれていない。

 後で調べて返事をしますということで、たぶんムリなんだろうと思いながら帰路についたのですが…

 電話がかかってきたのです。

 "確かに本に書いてありました。その名刺のお話は実はアメリカのディズーのことなんです。"

 実際に調べてくれて電話をくれたのです。

 まさかという思いだったのでさすがディズニー!と、驚きと感動の出来事でした。


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2015年10月02日

小堀京仏具工房の真実

151002社内報

 株式会社小堀の社内報です。総務部で編集発行をしてくれています。整理をしていてふと目に付いた以前の気になる「社内通信」をブログで紹介します。


 工房見学では、おかげさまで多くのお客様との共感の場を実現し、ご支持をいただきありがたいことです。
 ところが稀に、当社工房や京仏具の業界について、不正確で間違った理解、勝手な推測による情報を耳にすることがあります。
 根拠のない間違った情報を是正し、正しい真実が周知されることにエネルギーを注ぐことよりも、お客様との深い繋がりの創造に専念することが当社の基本姿勢です。
 その結果、真の強力な小堀ブランド・アイデンティティが構築され、お客様は他者に対して真の情報を語り、間違った情報を諭してくれるようになります。その姿を目指すべきだと思うのです。
 
 但し、当然ながらお客様が私たちと同等同質の情報をお持ちではありません。最近耳にした心を痛めるような情報とその応対に対して、共通認識しておきたい事例を2点紹介しておきます。発信元は地方の同業他社で、こういった次元の低い話は無視しますが、一方で正しい情報を発信しておきたいと思います。

1.小堀の工房には小堀の社員は一人もいない。自社で施工しているように見せかけているだけで、内実は下請け業者に仕事場を提供しているだけである。

 当社工房は、昭和44年4月に直営工場「小堀工芸」の発足が始まりです。当時の社長(私の父)の方針は、「販売力と生産力のバランス」「研究開発部門の新設」「PR」ですが、この息吹は今もなお伝えられています。
 現在、納骨壇組み立て棟以外に工房で業務に従事する人は19名、偶然にも45年前の発足時と同人数です。内社員が10名、社員以外が9名です。社員以外の9名の内訳は「木地4人」「塗り4人」「金箔1人」です。
 また、この9名の内、8名は元社員です。より高品質と高成果を生み出すための政策として、株式会社小堀が材料や設備・機械・工具などの資金支援をし、技術系社員の独立制度を推進しました。現会長の取り組みで、このことにより独自化製品や新製品開発が一層強力なものとなり、他社にない高品質の仏具づくりを実現しています。

 宮殿須弥壇、開山厨子須弥壇の他、主要大型仏具は当社工房での施工を優先しています。工房では材木選びの段階から厳選します。工房に入手するまでに3〜4年乾燥されたものですが、さらに工房でも1年半〜2年自然乾燥し割れや反りを防ぎます。
 小堀の修復仏具(保存修復以外)の方針は「美と強度」の復元です。強度・耐久度・意匠を謹製された時以上の次元で再生し、性能を高めることを目標に取り組んでいます。
 前述のように、工房では単に製品を作るだけでなく、材料選定、技術研鑽を本社の商品部と工房の技術者が協力して独自の高品質のお仏具づくりを実現してまいりました。
 また、最終工程の「加工」と「配送準備」はすべての仏具の二重点検機能を持ち、万が一不合格部分が認められた際には前工程、あるいは前々工程に戻り修正が加えられます。
 当社工房の元社員である職人の代表者は、「後田文武(木地師、経験年数30年)」「中辻利昭(木地師、経験年数42年)」「前田俊治(塗師、経験年数35年)」「川北登(金箔押師、経験年数28年)」で、当社の理念に共鳴し方針を理解し、当社と共に技術研鑽に歩んできたトップクラスの技術者です。「下請け業者に仕事場を提供しているだけである」という表現は、実態を知らない表面的な見方であり事実ではありません。


2.(具業界は業者間の利害関係が複雑極まりないので、△坊さんは簡単に騙されやすい。寺院は慎重を期してことに当たるべきである。

,匹龍罰Δ犯罎戮討了愿Δ任△襪里が不明ですが、当社を含めた京仏具の業界は「製造・小売」の業態をとり流通の実態は至ってシンプルです。木地・彫刻・漆・金箔・蒔絵・金具 他の専門職人が加工したパーツをアッセンブリーする製造元であり、完成した製品のほとんどは、一次問屋や二次問屋など複数の中間業者を経由することなく小売販売します。むしろ、流通組織を抱えることが少なく、「利害関係が複雑極まりない」という指摘は全く事実に反し、京仏具業界全体と京都府仏具協同組合に対する不当な誹謗といえます。

当社があたかもお客様を騙しているかのような表現に心を痛めます。
 当社の経営理念は、「お客様のご利益(りやく)と、会社の発展と社員の成長幸せの統一」です。すべての発想の基本は、先ずお客様のご利益、即ち どうすればお客様に満足していただけるか、信頼していただけるかを追及することです。この経営理念は、先々代社長(私の父)が考え現在も変わることのない一貫した方針です。

 さらに現在、私のビジョンは、「経済的ビジョン」だけでなく「社会的ビジョン」を優先し、「心の豊かさを世界に広める」「製品・サービスだけでなくメセナ・フィランソロフィーで世界に幸せをお届けする」ということを実践しています。
 当社社員は、「本業を通じて社会貢献する姿とは何かを考え、幸せをお届けするために腕を磨き、人間を磨き、職場の仲間と支え合う」、そこに働き甲斐を求め、誇りをもって日々行動してくれています。そんな思いで実践している事実に対し、あたかもお客様を騙しているかのような表現に呆れてしまいます。
 
 以上、こういった話に感情的になって振り回されることのないよう、私たち小堀が世にどんな幸せを届けることができるのか。自分の利益、自分の幸せだけでなく社会全体の幸せをどう実現すればよいのか。そんな高い理想に向かってわが社の個性を活かし、誇りをもって前進していきます。


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2015年09月28日

御影堂門と看板

1-150928御影堂門と小堀板

2-150928御影堂門と小堀板

3-150928御影堂門と小堀板
 真宗本廟様 御影堂門仮設素屋根解体工事が進んでいます。小堀本店から御本山全景を目にできるのももう少しです。工事を担当されてる皆さん、くれぐれも事故のないようお気をつけください。



4-150928御影堂門と小堀板

5-150928御影堂門と小堀板
 京都の景観条例で小さくなった看板がようやく完成しました。以前は御本山からも鮮明に見えたのですが、古都の歴史的景観を守るために控えめです。謙虚です。

 東本願寺さんの謙虚な意匠と質素な美を目にすると自然と手が合わさります。

 明治造営の技術者は、後世に自分の技を残そうという思いに駆り立てられたかもしれません。

 しかし、過激な表現はなくいたって穏やかです。彫刻を施す場面はたくさんありますがひかえめな『がまんの美』です。

 奔放に技が発揮された部材による組み立てではありません。当時の棟梁が主役脇役をきちんとわきまえ、役割を分担したかのようです。

 小堀本店の看板も、これくらいの『ガマン・サイズ』がちょうどいいみたいです。


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2015年06月07日

信仰需給バランス

1-150607信仰需給バランス

2-150607信仰需給バランス
 阿弥陀堂を覆っていた工事屋根の解体が進み、薄暗かった後拝が阿弥陀仏の光明で照らされています。



2-極限美に接する
 御本山の御宮殿(ごくうでん)が小堀京仏具工房から阿弥陀堂へ戻され組み立てが始まりました。



4-150607信仰需給バランス

5-150607信仰需給バランス
 入れ替わりに名古屋別院様の御宮殿が仮組みされ、工房には再び巨大お仏具が登場しました。御本山の御宮殿と同サイズです。


 
 2013年4月の御宮殿分解時は、明治造営時の宮殿師と当社の宮殿師との知恵比べでした。いたるところに隠し栓があり、現在の仏具とは異なる複雑な構造に戸惑いました。

 修復前後の2度の仮組みによって組み立て技術を習得し、阿弥陀堂内での限られた環境での作業がスムーズに行われています。

 御本山のお仏具は歴史に残る逸品で現在の技術では復元困難なものが多くあります。技術的には製作可能なものであっても現在の一般市場の中で作ることは難しいでしょう。

 日本人の信仰心が需要レベルを高め、供給側がそれに応えるために技術水準が高まりました。また、私の父や曽祖父も信心深い人でしたが、作り手側にも熱心な真宗門徒が多かったと聞きます。

 こうした需要側と供給側に同等の仏教精神があることから、目を見張るような精巧美麗な仏具を生み出すことができたのでしょう。

 物量の需給バランスだけではなく信仰心の需給バランスが如何に大切であるかというこです。


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2015年05月28日

笑顔になれる工房見学

 愛知県豊田市から皆福寺様の工房見学でした。人が集まると笑顔になれる。80名の皆さんがバス2台から降りられると工房内がいっきににぎやかになります。



1.皆福寺様工房見学

2.皆福寺様工房見学
 先ずは記念写真の後、三つのグループに分かれて見学スタートです。



3.皆福寺様工房見学

4.皆福寺様工房見学
 「材木→木地→塗り→金箔→仕立」の工程を巡廻見学です。班どうしがぶつからないよう1部屋7分の時間厳守です。



5.皆福寺様工房見学

6.皆福寺様工房見学
 納骨壇組み立て棟で金箔体験です。まるで真夏のような暑い中を皆さん一生けんめいにチャレンジしていただきました。



7.皆福寺様工房見学
 お隣の方と比べてながら“同じようにやったのに色がちがうんだね〜”
 ひとりひとり個性がでます。同じ環境、同じ材料を使っていても、接着剤のふき取りかげんや金箔を貼るタイミングなどで色艶に特長が出てしまいます。
 “私は心は浄らかじゃないんだわ〜”一同爆笑…、いえいえ充分に輝いてますよ。



8.皆福寺様工房見学
 京仏具資料館へ移動して私たち小堀の使命「お仏壇ハッピーエンド物語」をお伝えします。
 「私たちが作るお仏具に手を合わせ、涙をながして喜んでくれる人がいる。心を込めてつくるとは、そんなシーンを思い浮かべることができるかどうかです。」
 大きな拍手をいただきありがとうございました。



9.皆福寺様工房見学

10.皆福寺様工房見学
 スタッフそれぞれが用意した皆さんへのおみやげです。そして、拙著「お仏壇ものがたり」をお買い上げいただきましてありがとうございました。



11.皆福寺様工房見学
 終わってみるとタイムスケジュール通りの進行でした。皆さんのお力添えに感謝です。

 いのちある材料を使いていねいにお仏具作りをする職人さんの思いを感じていただけましたでしょうか。

 見学、金箔体験、プレゼン…、長時間最後までご熱心にご参加をいただき御礼申し上げます。
 
 そして、社員のみなさんにも感謝です。準備と後片付け、また遅くまで明日の準備…、おつかれさまです。

 終わった後の疲れにもなんともいえない心地よさを感じます。お客様の笑顔と心からのありがとうに大きな励みをもらったということです。

 皆福寺様のみなさん、またお会いできますように…

 

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2015年05月20日

日本人が日本の伝統技術の良さを知る

  昨日、京都市立上高野小学校5年生の皆さんが小堀京仏具工房に来てくれました。
 社会見学です。職人さんが作る仏具の製作工程を間近に観察します。



1-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 記念写真の撮影の後、3班に分かれて見学スタートです。



2-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 自然乾燥中の紅松材です。いのちある木が職人さんの手によって仏具の姿に変わっていきます。



3-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学

4-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学

5-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 木地の部屋、塗りの部屋、金箔の部屋…、真剣に見てくれます。



6-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学

7-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 仏具資料館に移動して金箔押し体験です。体験はコミュニケーション…。工房が孫と同年の児童たちとの共感の場となります。



8-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学

9-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学

10-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 私からのプレゼンです。私たちはいったい今、何のためにこの仕事をしているのでしょうか?「お仏壇ハッピーエンド物語」で私たちの理念や社会貢献について伝えます。



11-京都市立上高野小学校の京仏具工房見学
 バスの窓を開け大声で“ありがとうございました!”と手を振り感謝の言葉を発してくれます。スタッフ一同心が和みます。


 私はブランドのラベル表示政策を賛成しません。便利な反面、モノを見極める目を失います。それにいいかげんなラベル表示に惑わされることもあります。

 このままでは仏具の伝統技術はどんどん日本の世の中から消えてしまいます。日本人なら日本の伝統技術、日本の文化を見極める目を養ってほしい。日本人が皆、ほんものが見えなくなれば私たちの存在意義は無くなります。

 この頃は、海外に行くと外国人が日本の技術を見極め惚れ込んでくれる人がいることに驚きます。海外の人には良さが見えるのに日本人には見えない…、そんなことになればたまったもんではありません。

 工房でたった30分の金箔体験をした後は、自分の目でしっかり金ぱくを見てくれるようになります。モノを見ようとするきっかけができるのです。

 私は以前から小学生の間に伝統技術の体験をしてもらいたいと強く願っています。地方からの修学旅行ではよくコースに組み入れてもらえるのですが、京都の学校からはあまり来てもらえません。

 交通費負担が理由です。それくらいの費用は行政でなんとかならないものでしょうか。伝統工芸発祥の地である京都の児童にこそ自分の目と感覚で見極めるようになってもらいたい。そして良さを世界の人々に発信してもらいたい。そう願います。

 上高野小学校5年生の皆さん、来ていただいたことをたいへん嬉しく思います。ありがとうございました。



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2015年04月24日

浄らかな日本の技術

 真宗本廟様「明治度造営関係資料」に印された仏具工事の記録です。
 明治27年3月25日 工事成績 宮殿上屋根木地出来
 明治27年8月28日 工事状況 宮殿須弥壇漆工中
 明治28年1月25日 工事成績 須弥壇取付済、金物ハ工事中

 雇入職工の種別内訳に、厨子職 宮殿職 金箔押職 塗師職 卓職 などがある。
 これでいいということはなく、生涯が修行と心に決め製作に励んだ人たちです。
 腕を磨き人間を磨き、その過程で完成された控えめな美…、繊細です。
 
 すべてのパーツが研ぎ澄まされ、完璧な仕上がりに目を奪われてしまいます。
 これらが組み合わされたときの荘厳美に、人々は感動し無意識のうちに手が合わさります。極楽浄土を説く仏具は説法がないときでも心浄らかになれます。 南無阿弥陀仏 合掌

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2015年04月17日

御本山御宮殿の仮り組み

2-宮殿仮組

1-宮殿仮組

 真宗本廟様御宮殿の仮組みです。

 「明治造営百年東本願寺」によると、御本山明治造営は、明治13年(1880年)起工、明治28年(1895年)完成、棟梁(1等)及び等級大工(〜9等)、御厨子係6等、雇入職工(厨子職 宮殿職 金箔職 塗師職 39種)、他に寄進職工と手伝大工。国産銅は規格が小さく西洋銅を使用したという記録もあります。

 そして、御宮殿は明治27年3月20日(1894年)宮殿上屋根木地出来塗師着手中と記されています。

 1895年、明治造営完成の年の1月に私の曽祖父 小堀岩吉が本家より独立し京都に開店しました。開店当初は仏壇が中心でしたが、650回忌の頃から大型寺院仏具の受注が増えだしました。

 信心が細部への関心の強い人を育てました。そして、日本人の需要レベルの高さがモノ作りの水準を高める役割を果たしたといえます。

 敬虔な信仰心が需要側の要求レベルを高め、供給側はこれに応えるために技術向上に努めました。質的需給バランスです。

 御本山の仏具には目を見はるほどの高品質なものが多くあり、今では作るのは至難の技です。細部にまで精巧美麗…、残念ながら技術水準は120年前の方がはるかに高いといえます。

 2年前、御本山で御宮殿を分解のときのことです。仏具はホゾ穴に差し込んで部品と部品をつなぎ、接着はしません。ですから引っ張るとかんたんに抜けるはずです。ところが、どんなに強く引っ張っても抜けません。びくともしないのです。

 そこで、当社の極めて高い技術を持つ木地職人が鋭い感性で推測します。“どこかに栓があるのでは!?”といいます。

 金具を取り外す…、塗の表面を撫でる…。すると“ここの塗り下に栓がある!”、手触りで栓を見つけてくれました。

 御本山の御宮殿には至るところにこのような隠し栓があり、明治宮殿師の“そうは容易く分解させないぞ”という声が聞こえてきそうです。

 まるで、「細部への意識が高い明治宮殿師」VS「鋭い感覚で推理する我社の宮殿師」との知恵比べです。

 複雑難解なジグソーパズル対戦のようでしたが、結果は、師を学んで師を超える。無事分解ができました。

 そして今、逆戻しをするかのように組立のリハーサルです。ご本山よりも作業環境が良い当社工房の仕立ての部屋です。
 
 インターネットライブカメラで、だんだんと元の形に復元できていく様子を見て胸を撫で下ろしています。

 高い感性を持つ。応用が利く。洞察力がある。そして、細部に向かう高い意識。心強い当社木地職人に感謝です。


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2015年03月31日

さくら咲く頃工房見学 蕾開いて心も満開

1-150331心満開工房見学
 今日は、山陽教区神戸組のみなさんの工房見学会でした。三世代ご一緒にご来場です。幼いお子さんにも人を敬う心が育まれることでしょう。



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 塗りの部屋です。ふだんは厳しいまなざしで上塗りに集中している塗師ですが、ほんの一瞬、私のポーズに合わせて微笑んでくれます。言葉はなくても職人さんとつながっている喜びを実感します。



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 金箔の部屋です。昨日まで箔押師の他は誰も部屋に入れませんでしたが、今日は金箔押し直後の東本願寺様のお仏具を見ることができました。御本尊が安置される御宮殿(くうでん)と呼ばれる仏具の鏡板です。この板の前に阿弥陀如来像が立たれます。



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 見学の後は杯に金箔を押す体験です。体験はコミュニケーションです。金箔押しはなかなか難しいものですので、お客様は周囲にいるスタッフにやり方を尋ねられます。尋ねられたスタッフは精一杯親切にお応えし、お手伝いをします。

 困ってる人に手を差し伸べる…、体験中に‘ありがとう’の言葉が飛び交います。社交辞令ではなく心からのありがとうです。金箔体験が人の親切を感じる場となり、深いつながりのある領域へ入り込んでいきます。



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 プレゼンテーションです。その前に…、
 “皆さんは30分で1コの杯に金箔を押しました。職人さんは30分で30個押します” 皆さん、笑顔とともに驚きの声が広がります。

 「私たちがつくるお仏壇に涙をながしてよろこんでくれる人がいる。生きる力さえも感じてもらえることがある…」
 私の体験談『お仏壇ハッピーエンド物語』を音と映像でご覧いただきます。

 体験でお客様とつながった後ですから、何回も何回も大きな拍手をいだき深い共感が生まれます。自然の成り行きです。

 こうして三世代のみなさんともつながることができました。一緒に参加された小さなお子さんにも、金箔だけでなく、人を笑顔にすることの喜びをも体験してもらえたことでしょう。これこそが、祖父母が教えてくれた心の教育です。

 さくら咲く頃工房見学、蕾開いて心も満開

 やっぱり体験はコミュニケーション…、心優しい神戸組の皆さんのご来場に心から感謝申し上げます。



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2015年03月29日

萬福寺様 御本尊還座ご法要



 愛知県知立市 真宗大谷派 林桂山 萬福寺様御本堂修復工事が立派に完成されました。まことにおめでとうございます。

 本日、御本尊還座ご法要が厳粛に厳修され衷心よりお慶び申し上げます。

 また、お荘厳お仏具一式ご修復並びにお内陣内装のご用命を賜り心から感謝申し上げます。

 2012年2月1日、私の社長就任初日にご契約をいただきましたことは、一生涯の記憶に残るありがたい出来事です。

 起工式・ご動座式、小堀京仏具工房へのご来場 工事中の見学会、あっという間の3年です。

 ◆2012年02月11日ご動座式 
 ◆2012年11月24日工房見学 
 ◆2014年06月20日工事中の見学会 

 工房見学にご来場のときのお檀家の皆さんの律儀さ、礼儀正しへの感動に加え、萬福寺様工事中におじゃまをさせていただいたときに戴いたおもてなしと優しさ…

 萬福寺様に関わる人々が皆、深い敬意をもって接してくださる。真に仏教的な生き方です。深まるご縁に感謝の気持ちでいっぱいです。

 4月25日・26日に御遠忌ご法要と落慶ご法要が勤修されます。お詣りさせていただくことが楽しみです。

 南無阿弥陀仏 合掌

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2015年03月27日

素材を生かす職人技

 小堀京仏具工房の見学会が続きます。
 昨日は愛知県から子ども見学会、鹿児島からもご参加いただきました。
 今朝は茨木県から年配の方々の見学会、そして午後は京都の子どもたち…。

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 うるし塗りの部屋です。上塗りはホコリとの戦いです。
 作業前に掃除機で部屋のホコリを取り除きます。空気中の微細なほこりが付かないよう密閉した部屋で塗るのですが、塗るまでの準備が大切です。



120309-2上塗りの準備
 使ううるしを和紙で数回漉し不純物を取り除きます。刷毛に付着しているほこりも何回も何回もヘラで絞りだして取り除きます。



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 部屋や衣服の掃除、刷毛の掃除、道具の手入れ、製品に付着しているホコリを丁寧に取り除く。こうした地味な準備が品質に影響を及ぼす重要な作業です。
 そしてこの徹底した準備段階が塗師の集中力を徐々に高め、気持ちが頂点に達したときに上塗り作業が始まるのです。



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 金箔の部屋です。箔押師は気候との戦いです。東本願寺様のお仏具で失敗が許されない部分の作業中のため、今日はガラス戸超しの見学です。



4-150327素材を生かす職人技
 箔押師は、朝に温度湿度に合わせて接着剤に使ううるしの乾く速度を調合します。
 子ども見学会の際、児童が金箔の部屋に入ると室内の空気がいっきに変わり、調合したうるしが使い物になりません。子どもが発する熱エネルギーに反応してしまう。天然うるしは正直です。
 一方、年配者が入室しても空気に変化が起こりません。が、今日のような極めて高い集中力が求められる作業中には入室できません。



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 高度な優れた技術は、地味な準備と職人精神で支えられます。素材を見抜き、素材の性質を壊すことなく、素朴な味わいを内側から最大限に引き出す。

 こうして出来上がった仏具が仏様と出会い一体感を生みます。日本人の豊かな感受性に応えることができるのです。

 自然素材を生かす技術を伝承する。私たち小堀の使命です。


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2015年02月18日

聞法運動推進員養成研修会

00-150218聞法運動推進員養成研修会のみなさん
 真宗佛光寺派「聞法運動推進員養成研修会」のみなさんです。研修会で小堀京仏具工房にお越しをいただきありがとうございます。



1-聞法運動推進員養成研修会様
 全国各地から次代を担う若住職様の5日間に渡る研修会でたいへんお疲れ様です。



2-聞法運動推進員養成研修会様
 板材に挽いてから1年半から2年間、ここで自然乾燥させます。手に触れて木のいのちを感じてもらいます。



4-聞法運動推進員養成研修会様 (2)
 木地の部屋では、職人さんの製作図に相当する「杖(つえ)」と「製品」との関係を納得いくまで質問をされます。木地師の説明で杖と製品の厳格な一致にご納得です。



3-聞法運動推進員養成研修会様
 木地の部屋です。この四角い木がカンナで削られ八角になり、八角から十六角になり、やがて丸柱に…。ご宮殿(くうでん)の二層屋根全重量を支える重要なパーツです。



5-聞法運動推進員養成研修会様
 塗りの部屋です。埃が製品に付着しないよう密閉された部屋での作業です。偶然、ご宮殿(くうでん)丸柱の上塗り中です。



6-聞法運動推進員養成研修会様
 ここで見学案内担当の遠藤さんからクイズです。“上塗りで使う刷毛は何の毛でしょうか?正解されるとプレゼントがありますよ!” あっという間にご正解!そしてあっという間に和やかな空気が広がります。



7-聞法運動推進員養成研修会様
 金箔押しの部屋です。皆さん熱心です。真剣な目でくいいるようにご覧になられます。



8-聞法運動推進員養成研修会様
 仕立の部屋です。金具を打ちつける「鋲」は、本金メッキのうえに1本1本にセラミックコーティングを施しています。いつまでも美しいお荘厳を完成します。



9-聞法運動推進員養成研修会様
 金箔押し体験です。妥協をゆるさずに高い品質を求めらるお姿に驚きました。ご自坊お内陣のお荘厳も厳格な目で見極めていただけるようになるでしょう。私たちもたいへんですが業界全体の水準が高まることになつがれば喜ばしいことです。



10-聞法運動推進員養成研修会様
 15分のプレゼンテーションの間に、大声で笑っていただき、ぐっと悲しみをこらえられる。そして大きな拍手をくださる。私たち説明する側もなんともいえない気持ちのいい時間をご一緒させてもらいました。

 15分 技術の伝承(プレゼンテーション)
 30分 工房見学
 30分 金箔押体験
 15分 お仏壇ハッピーエンド物語(プレゼンテーション)

 工房見学の進行と共に、お客様とスタッフとが徐々につながっていきます。お客様どうしのコミュニケーションも深まります。わずか90分で、人と人との心地のいいつながりが連鎖していく…、ありがたいことです。

 研修後半でお疲れ様のところを、最後とまでたいへんご熱心にご覧いただき、体験にチャレンジしていただきほんとうにありがとうございました、

 チャンスがありましたら、またのご来場をスタッフ一同お待ち申し上げております。合掌



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2015年02月06日

先端の住立空中尊



 北海道釧路市 浄土真宗本願寺派 誠行寺様のお納骨堂です。

 お内仏は、ご住職様の構想から「住立空中尊」をイメージした阿弥陀仏を謹製しました。

 LED照明を組み込んだガラス製の御本尊で、カラーミキサーで自動変色ができる斬新なものです。伝統と先端による創造が新しい製品開発の可能性を広めました。

 光り輝く荘厳な阿弥陀仏のお導きによって若い人にもお寺に足を運んでもらえるきっかけとなればと願います。

 世代を超えて、お寺を中心にした地域コミュニティがきれば、無縁社会で起こる高齢者の孤独死など人々の不安を解消する大きな役割を見出せます。

 人々が自らの意思で行ってみたくなるお寺さん…

 急速に人口が減少する縮小社会です。伝統的な仏教文化の転換期に相応しい、魅力あるものやサービスづくりが求められます。

 伝統技術もかつては最先端の技術であったはず。現代の先端技術と組み合わせ、より社会に貢献できるものづくりをめざします。

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2015年02月03日

祝!札幌ライラックライオンズクラブCN50周年

1-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年

2-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年
 札幌の雪まつりの準備も着々と進んでるようです。



3-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年

4-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年
 札幌ライラックライオンズクラブさん、チャーターナイト50周年記念を厳粛に、そして和やかにお迎えになられ、心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。

 50年… 激動の日本ですが、ボランティアに対する人々の意識もずいぶん変わりました。
 私たち企業広告ひとつとっても方向性に大きな変化を感じます。

 モノや製品などのハード広告から、社会貢献活動や文化支援活動、企業理念や企業文化などの広告への転換が求められます。

 「使用済みろうそくの活動」「工房見学会」「夏やすみこども体験」「お仏壇ものがたりの書籍」「セミナー」などの広告が共感され、社会のニーズに合います。

 そして、テレビ新聞などマスメディアで一方的にCMを流す時代でなくってきました。フェイスブックなどSNSを使いオムニチャネル化が効果性を高めます。ブログとフェイスブックをやってると強く実感します。

 製品やサービスそのものよりも、社会的問題に配慮し、地域社会に貢献している姿に人々は企業価値を感じます。



5-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年

6-札幌ライラックライオンズクラブCN50周年
 結局は、社会ビジョンを経営目的とし、社会への貢献度を高めていく。奉仕団体も企業もまったく同じです。


 札幌ライラックさんと我が平安LCは友好クラブとして長いご縁をいただいておりますが…

 曽祖父が100年前から毎年夏の2カ月間を北海道出張、22年間も続けたことから、札幌には特別な想いがあります。

 どうかこれからもさらに長いご縁をいただきますようよろしくお願いいたします。

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2015年01月30日

小堀の由来記

 プレスリリースです。

京仏具小堀が「由来記」を発行

〜 創業240周年・京都店開店120周年を記念 〜



2-150130由来記
 京仏具(株)小堀(本店・京都市下京区)の代表取締役社長小堀進が、自分の会社の歴史をまとめた「由来記」を完成し、全国のお得意様や主な取引先に配布をします。



1-150130由来記
 同社は1775年(安永4年) 滋賀県彦根で仏壇店を開業、1895年(明治28年)1月、本家次男小堀岩吉が京都市高辻柳馬場で開店し、”自分の店を構えるまでは羽織袴は着ない”と決意し商道に励んでまいりました。
 そして、1934年(昭和9年)9月に念願の現在地東本願寺前に移転開店をしました。

 8代目嘉一は太平洋戦争後シベリアに抑留、1948年(昭和23年)9月に復員時は廃業状態でしたが、死線を越えた苦闘が商店としての再スタートとチャレンジ精神をささえました。復興の緒に着いた東京への出張を重ね、家業から企業への転換を遂げました。嘉一はさらに経営の勉強を重ね新商品の開発、工場や支店の開設を進め今日に至ります。  

 この節目のときを私たち商店としてのあるべき姿を見つめ直す絶好の機会と考え、嘉一が掲げた経営理念「お客様のご利益(りやく)…」を受け継ぎ、お客様にとってかけがえのない存在になれるよう決意を新たにします。

 近年、企業に求められる価値が経済性から社会性へと変化しています。同社工房の見学に訪れる児童からも、「小堀仏具店の歴史を書いたものが欲しい」という声が寄せられます。
 「売上」「利益」や「規模」よりも、「伝統」「歴史」「想い」などに企業の存在意義を求めます。

 「由来記」は巾59.5センチ高さ21センチの折れ本で、折りたたんだサイズは巾10センチ高さ21センチとなり、長3(A4版三折用)封筒で送ることができます。発行は2千部で、お得意様や取引先、工房見学者などにお渡しします。

 株式会社小堀 十代小堀進は、「今日あるのは先人のおかげさま、 “心の豊かさを世界に広め…”、さらにこの先も由来記の続きが書き加えられるよう未来につなげたい」と自身のビジョンを語ります。


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