2016年06月11日

技術を伝承する

0-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 京大病院でブログを書いてます。一昨日、京都伝統工芸大学校「木彫刻専攻」の学生さんたちが小堀京仏具工房にきてくれました。



1-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 最初に「技術の伝承」のプレゼンです。若い人たちが日本の伝統技術を学んでくれる姿を見ると応援したくなります。



2-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 記念写真のあと、二つのグループに分かれて見学です。



3-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 自然乾燥中の材木に「これは何の木でしょうか?」、さすがです。「マツ!」、イッパツ回答でした。



4-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 木地の部屋では、職人さんの製作図面となる「杖(つえ)」を手にしてもらい、道具の説明をします。



5-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 うるし塗りの部屋です。お父さんから受け継いで熱心に技を磨く若い塗師を応援したくなります。



6-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 金箔の部屋です。接着剤に使ううるしの扱いかげんで質が決まります。毎朝、気温湿度になじむうるしを調合する作業から仕事が始まります。



7-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学

8-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 体験で貼る杯(さかずき)はプラスチックのかんたんなものですが、使ってもらう金箔は国宝迎賓館と同じものです。“国宝と同じ金箔の杯になるんですよ”(笑)

 体験では30分で1コの杯に金箔を貼りますが、職人さんは30分で30コ貼るんですよ。みなさんオドロキます。



9-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学

10-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学

11-160609京都伝統工芸大学校のみなさんの工房見学
 仏具資料館に展示の道具や逸品を自由に見てもらい傍にいるスタッフとの質疑応答です。

 やはり木彫を熱心に見てくれましたが、中でも皆が興味を持ったのが「尾長山雀」の彫刻です。

 昭和28年謹刻の仏壇正面に付く前狭間(まえざま)の彫です。一本の木から彫り出された雀は今にも飛んでいきそうな躍動感があります。



 当社には男性女性の若い2名の同校卒業生が活躍してくれています。

 男性は仏具の仕立て(組み立て)を担当してくれているのですが、技術を習得する意識が高く、終業後に木地の部屋の職人さんに自ら指導をしてもらっています。

 女性は本店で店頭接客や外商を担当してくれています。たいへん気が付く人で、相手が困っていること、求めていることを瞬時に理解する力には頭が下がります。

 終わりにお二人からあいさつをしてもらいました。将来を期待する若いお二人には、さらに当社での活躍をよろしくお願いします。


 伝統技術を学ぶ学生さんや当社で活躍してくれている若い社員の皆さんには優れた日本の技術を受け継いでもらいたいのですが、そのためには一定量の安定した需要が必要です。

 最近、海外へ行くことがお多くなったのですが、海外の人には日本の伝統技術の良さが見えているのに日本人には見えない、見ようとしない…、そんな場面に遭遇することがあります。

 他国にはない「日本独自の四季の巡り合わせ」や「仏教渡来以前からある草木国土悉皆成仏の自然観」の中から感性豊かに育った伝統技術です。そこに海外の人が目を向けてくれることを心強く感じます。

 日本の伝統技術が世界の歴史的建造物や文化遺産の修復に使われるようになれば素晴らしいことです。そんな方向へ向かう「コーズ・マーケティング」を実践したいと考えているところです。



トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔