2015年10月02日

小堀京仏具工房の真実

151002社内報

 株式会社小堀の社内報です。総務部で編集発行をしてくれています。整理をしていてふと目に付いた以前の気になる「社内通信」をブログで紹介します。


 工房見学では、おかげさまで多くのお客様との共感の場を実現し、ご支持をいただきありがたいことです。
 ところが稀に、当社工房や京仏具の業界について、不正確で間違った理解、勝手な推測による情報を耳にすることがあります。
 根拠のない間違った情報を是正し、正しい真実が周知されることにエネルギーを注ぐことよりも、お客様との深い繋がりの創造に専念することが当社の基本姿勢です。
 その結果、真の強力な小堀ブランド・アイデンティティが構築され、お客様は他者に対して真の情報を語り、間違った情報を諭してくれるようになります。その姿を目指すべきだと思うのです。
 
 但し、当然ながらお客様が私たちと同等同質の情報をお持ちではありません。最近耳にした心を痛めるような情報とその応対に対して、共通認識しておきたい事例を2点紹介しておきます。発信元は地方の同業他社で、こういった次元の低い話は無視しますが、一方で正しい情報を発信しておきたいと思います。

1.小堀の工房には小堀の社員は一人もいない。自社で施工しているように見せかけているだけで、内実は下請け業者に仕事場を提供しているだけである。

 当社工房は、昭和44年4月に直営工場「小堀工芸」の発足が始まりです。当時の社長(私の父)の方針は、「販売力と生産力のバランス」「研究開発部門の新設」「PR」ですが、この息吹は今もなお伝えられています。
 現在、納骨壇組み立て棟以外に工房で業務に従事する人は19名、偶然にも45年前の発足時と同人数です。内社員が10名、社員以外が9名です。社員以外の9名の内訳は「木地4人」「塗り4人」「金箔1人」です。
 また、この9名の内、8名は元社員です。より高品質と高成果を生み出すための政策として、株式会社小堀が材料や設備・機械・工具などの資金支援をし、技術系社員の独立制度を推進しました。現会長の取り組みで、このことにより独自化製品や新製品開発が一層強力なものとなり、他社にない高品質の仏具づくりを実現しています。

 宮殿須弥壇、開山厨子須弥壇の他、主要大型仏具は当社工房での施工を優先しています。工房では材木選びの段階から厳選します。工房に入手するまでに3〜4年乾燥されたものですが、さらに工房でも1年半〜2年自然乾燥し割れや反りを防ぎます。
 小堀の修復仏具(保存修復以外)の方針は「美と強度」の復元です。強度・耐久度・意匠を謹製された時以上の次元で再生し、性能を高めることを目標に取り組んでいます。
 前述のように、工房では単に製品を作るだけでなく、材料選定、技術研鑽を本社の商品部と工房の技術者が協力して独自の高品質のお仏具づくりを実現してまいりました。
 また、最終工程の「加工」と「配送準備」はすべての仏具の二重点検機能を持ち、万が一不合格部分が認められた際には前工程、あるいは前々工程に戻り修正が加えられます。
 当社工房の元社員である職人の代表者は、「後田文武(木地師、経験年数30年)」「中辻利昭(木地師、経験年数42年)」「前田俊治(塗師、経験年数35年)」「川北登(金箔押師、経験年数28年)」で、当社の理念に共鳴し方針を理解し、当社と共に技術研鑽に歩んできたトップクラスの技術者です。「下請け業者に仕事場を提供しているだけである」という表現は、実態を知らない表面的な見方であり事実ではありません。


2.(具業界は業者間の利害関係が複雑極まりないので、△坊さんは簡単に騙されやすい。寺院は慎重を期してことに当たるべきである。

,匹龍罰Δ犯罎戮討了愿Δ任△襪里が不明ですが、当社を含めた京仏具の業界は「製造・小売」の業態をとり流通の実態は至ってシンプルです。木地・彫刻・漆・金箔・蒔絵・金具 他の専門職人が加工したパーツをアッセンブリーする製造元であり、完成した製品のほとんどは、一次問屋や二次問屋など複数の中間業者を経由することなく小売販売します。むしろ、流通組織を抱えることが少なく、「利害関係が複雑極まりない」という指摘は全く事実に反し、京仏具業界全体と京都府仏具協同組合に対する不当な誹謗といえます。

当社があたかもお客様を騙しているかのような表現に心を痛めます。
 当社の経営理念は、「お客様のご利益(りやく)と、会社の発展と社員の成長幸せの統一」です。すべての発想の基本は、先ずお客様のご利益、即ち どうすればお客様に満足していただけるか、信頼していただけるかを追及することです。この経営理念は、先々代社長(私の父)が考え現在も変わることのない一貫した方針です。

 さらに現在、私のビジョンは、「経済的ビジョン」だけでなく「社会的ビジョン」を優先し、「心の豊かさを世界に広める」「製品・サービスだけでなくメセナ・フィランソロフィーで世界に幸せをお届けする」ということを実践しています。
 当社社員は、「本業を通じて社会貢献する姿とは何かを考え、幸せをお届けするために腕を磨き、人間を磨き、職場の仲間と支え合う」、そこに働き甲斐を求め、誇りをもって日々行動してくれています。そんな思いで実践している事実に対し、あたかもお客様を騙しているかのような表現に呆れてしまいます。
 
 以上、こういった話に感情的になって振り回されることのないよう、私たち小堀が世にどんな幸せを届けることができるのか。自分の利益、自分の幸せだけでなく社会全体の幸せをどう実現すればよいのか。そんな高い理想に向かってわが社の個性を活かし、誇りをもって前進していきます。


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