2015年03月27日

素材を生かす職人技

 小堀京仏具工房の見学会が続きます。
 昨日は愛知県から子ども見学会、鹿児島からもご参加いただきました。
 今朝は茨木県から年配の方々の見学会、そして午後は京都の子どもたち…。

1-150327素材を生かす職人技
 うるし塗りの部屋です。上塗りはホコリとの戦いです。
 作業前に掃除機で部屋のホコリを取り除きます。空気中の微細なほこりが付かないよう密閉した部屋で塗るのですが、塗るまでの準備が大切です。



120309-2上塗りの準備
 使ううるしを和紙で数回漉し不純物を取り除きます。刷毛に付着しているほこりも何回も何回もヘラで絞りだして取り除きます。



2-150327素材を生かす職人技
 部屋や衣服の掃除、刷毛の掃除、道具の手入れ、製品に付着しているホコリを丁寧に取り除く。こうした地味な準備が品質に影響を及ぼす重要な作業です。
 そしてこの徹底した準備段階が塗師の集中力を徐々に高め、気持ちが頂点に達したときに上塗り作業が始まるのです。



3-150327素材を生かす職人技
 金箔の部屋です。箔押師は気候との戦いです。東本願寺様のお仏具で失敗が許されない部分の作業中のため、今日はガラス戸超しの見学です。



4-150327素材を生かす職人技
 箔押師は、朝に温度湿度に合わせて接着剤に使ううるしの乾く速度を調合します。
 子ども見学会の際、児童が金箔の部屋に入ると室内の空気がいっきに変わり、調合したうるしが使い物になりません。子どもが発する熱エネルギーに反応してしまう。天然うるしは正直です。
 一方、年配者が入室しても空気に変化が起こりません。が、今日のような極めて高い集中力が求められる作業中には入室できません。



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 高度な優れた技術は、地味な準備と職人精神で支えられます。素材を見抜き、素材の性質を壊すことなく、素朴な味わいを内側から最大限に引き出す。

 こうして出来上がった仏具が仏様と出会い一体感を生みます。日本人の豊かな感受性に応えることができるのです。

 自然素材を生かす技術を伝承する。私たち小堀の使命です。


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