2014年05月29日

お経卓、800年前と現代

1-鎌倉時代の卓
 以前にも紹介しましたが、縁があって現在当社保有の鎌倉時代の経卓です。

 鎌倉時代以前はこれよりも足が短い経卓でした。僧侶が、座禅の結跏趺坐(けっかふざ)や胡坐(あぐら)の座り方をしていたからです。また、鎌倉時代以降は巻経が転げ落ちないよう天板の両側に筆返し付くようになりました。

 小原二郎先生の書籍に、「千三百年たった法隆寺のヒノキの柱と新しいヒノキの柱とではどちらが強いかと聞かれたら、それは新しいほうさ、と答えるに違いない。だが、その答えは正しくない。」とあります。

 ヒノキは伐採された後、2~300年に向かって強くなる。1300年経った法隆寺のヒノキは伐採されたときよりもまだ1割強いといいます。

 仏具に詳しい専門家にこの経卓を見てもらうと…、
 「意匠は似たようなものを作れてもこの細い脚ではすぐに壊れてしまう…」
 800年以上も経つというのに少々力を加えてもビクともしない。堅牢で頑丈です。

2-鎌倉時代の卓

3-鎌倉時代の卓
 そして今回、現代の名工が同型の経卓を製作してくれました。



4-鎌倉時代の卓

5-鎌倉時代の卓
 一回り大きいサイズですが同じ意匠です。さぎ足型です。

 私たちには日本の伝統技法を伝承する役割が求められるます。いのちある材料を使いていねいに仏具づくりをする職人さんの思いを伝えることができれば嬉しいことです。



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