2013年01月31日

東本願寺さん細部意匠 木鼻(きばな)

 頭貫(かしらぬき)・肘木(ひじき)・虹梁(こうりょう)などが、
 柱を突き抜けた先端にあるのが木鼻(きばな)です。

 鎌倉時代の様式は質素で控えめな渦を巻く線様が入るだけのものでしたが、
 桃山時代になると武将の威厳を誇示するかのような派手な様式になりました。

 象・獅子・獏(ばく)・龍などの彫刻が付けられ、
 象鼻・獅子鼻などの意匠から木鼻と呼ばれます。

1-真宗本廟様 御影堂門の木鼻
 真宗本廟様御影堂門の木鼻、彫刻はなく線様だけの控えめな美です。



2-小堀京仏具工房の宮殿(くうでん)木鼻
 当社小堀京仏具工房の木地師が作る宮殿(くううでん)の木鼻



3-わが社の天才職人絶賛の木鼻
 当社木地師絶賛の木鼻。
 彼は工房に戻ってくる寺院の古材や修復仏具が「学(まね)び」のチャンスといいます。

 宮大工西岡常一さんが弟子に教えを尋ねられたときのくちぐせが…、
 『自分で考えなはれ!』

 "技はぬすめ!"は、効率の悪い技術伝承方法と思っていのたですが…
 教えてもらうばかりでは身に着かない。応用や工夫もできなくる。

 自分で考え身に着けた答えは、そうは忘れることはない。
 なるほど『自分で考えなはれ』は。理になかった教育方法です。



4-小堀仏具宮殿(くうでん)屋根先の木鼻
 当社の木地師がつくる宮殿屋根先の木鼻



5-西本願寺さん阿弥陀堂後拝の木鼻
 西本願寺さんの木鼻は彫刻が入ります。(阿弥陀堂後拝の獏木鼻)



6-東本願寺さん阿弥陀堂門
 真宗本廟様阿弥陀堂門につく木鼻には彫刻が入っていますが例外的です。


 真宗本廟様の建築物にはたくさんのパーツが組み合わされています。
 ひとつひとつのパーツはいたって控えめで謙虚です。

 それぞれのパーツが「主役は自分」となれば全体バランスがくずれるでしょう。
 日本人の自己のあり方「おかげさま」、それが日本人の平安感覚と美意識です。

 自分だけが目立とうとしない「おしとやかさ」、
 だからこそ自然と融合し全体が調和する。

 心が安らいで落ち着いた気持ちになれる。自然と手が合わさる。
 理屈では説明できない極めて優れた細やかな意匠です。

 それが真宗本廟様の細部に見ることができる日本人らしい意匠です。
 
 



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