2009年08月07日

エッセイ、仏具の風格

お仏具はいたって人間的だと思う。

赤ちゃんが生まれるまでに十月十日

仏具の謹製期間もおよそそのくらい。



ヒトの誕生は人生の始まり。

仏具の完成はお荘厳の始まり。

始まりにすぎない完成時に評価をすることはなんの意味もない。



赤ちゃんは可愛い。

それはどの子を見ても同じ。

みんな誕生した喜びに満ち溢れている。

完成した直後の仏具にも似たシーンをみかける。



ヒトは、生まれた瞬間から成長し、そして人格が形成されていく。

荘厳された新品の仏具、ほんとうの風格が備わるのは納めたあと。

見えなかった不良が発覚するのではなく気付かなかった良さを発見する。

実は、私たち手を合わすヒトたちが仏具の風格を育てていくのです。



ヒトのいのちは長い。

仏具のいのちも長い。



身体に異常がおきたとき、母は愛情を込めて子を守る。

回復のために惜しまず尽くす。

仏具を納入しお荘厳したその日から、

仏具のいのちを守る私たちの役目が始まる。

見返りを期待しない慈愛あふれる母親でありたい。



そして‥

人生80年、

仏具を新しく迎えたり、大修復をする時期もおよそそのくらい。



人格者にも、風格ある仏具にも‥

ヒトは自然と手を合せてくれる。



仏具って、ホント人間的。

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